No33. 買いたい物件がない?でも買えるかも! 売れない物件?でも売れるかも!

前々回のコラムには新型コロナウイルスが不動産市況に与える影響を考えて見ましたが、今もまだこの新型コロナウイルスは完全な終息の目途もなく、国内でも影響が縮小傾向となっており、緊急事態宣言も解除されるエリアも広がっている一方で、中国や韓国では、コロナ第2波の懸念が高まっています。当然、日本でも規制緩和による気の緩みから同様にコロナ第2波が起こりうる状況だと思います。皆さんの職場でもかなりの方がテレワークにより、人との接触機会を削減しながらも、何とか仕事を推進して行こうと取り組まれていると思います。弊社もテレワーク(在宅勤務)を導入していますが、初めは抵抗があったかも知れませんが、テレワークができる環境さえ整えば、業務効率化による生産性アップもできるのではないかと期待感もでてくるようになります。

今後もこのテレワークは進んで行くことは間違いないと感じています。
そこで、このテレワークにより不動産売買の何が変わるのかを少し考えて見ました。

テレワークはTele=離れた場所、work=働くという意味の単語を合わせた造語であり、遠隔勤務や在宅勤務などの意味もあります。テレワークを行なう人を、テレワーカーと呼んでおり、国土交通省では「1週間に8時間以上、職場以外でICT(情報通信技術)を使って仕事をする人」となっています。平成25年6月には、「世界最先端IT国家創造宣言」が閣議決定され、「テレワーク導入企業数3倍(2012年度比)」「雇用型在宅型テレワーカー数10%以上」等の政府目標が掲げられています。このテレワーカーの多くはこのような状況の中では、3密を防ぐため在宅勤務が多くなっていると思われます。テレワーク推進は働き方(スタイル)に対する行動や考え方にも影響を及ぼすとするならば、その環境である「住まい」についても見方が変わってくると思います。

大きくは、居住エリアに対する考え方が変わってきます。ご主人は通勤時間や通勤方法を考えなくても良くなります。奥様は勤務先が近所にあるかどうかも気にする事はありません。働くということに対してエリアの条件は無くなります。そして、通勤時間の削減により自分の時間が多く作れます。これは趣味の時間に当てられます。自然をキーワードにした趣味はたくさんあります。山登り、釣り、ロードバイク、キャンプ等々。これらの趣味の時間を家族と共に楽しむこともできるでしょう。生活必需品はネットで購入も可能。教育施設と医療機関があれば、そのエリアでの生活はほとんど可能となります。このような新型コロナウイルスのような疫害には逆に人口が少なく分散している方がいいかも知れません。

そのようなことを色々と考えていると、いままで見向きもしなかった売却物件ももしかしたらテレワークの推進でエリア条件が外れることで、購入候補物件に変わるかもしれません。

購入をお考えのみなさんは、勤務先のテレワークへの取り組み次第で、エリア条件を見直してみましょう。今まで中々選べなかった、見つけられなかった物件も選べたり、見つかるかもしれません。また売却をお考えのみなさんも、このエリアの物件は売れないと考えることなく、売れるかもしれないという考えで売却に踏み切ってもいいかも知れません。購入する方も、売却する方もこの状況をしっかりと考えて常に身における問題を解決できると信じて進んで行ってください。