転勤が決まったら家はどうする?売る・貸す・住み続ける判断基準と手順を徹底解説 – 不動産ニュースコラム

転勤が決まったら家はどうする?売る・貸す・住み続ける判断基準と手順を徹底解説

「突然、転勤が決まった。でも、今住んでいる持ち家はどうすればいいの?」

「せっかく購入したマイホームを売るのはもったいない」「転勤中だけ誰かに貸したいけれど、住宅ローンはどうなる?」「数年後に戻ってくる可能性もあるし……」

転勤が決まったとき、持ち家をどうするかは、多くの方が直面する大きな悩みです。

特に、住宅ローンの返済中だったり、お子さまの学校や家族の生活環境を考える必要があったりすると、簡単には決断できません。

転勤時の持ち家には、「売却する」「賃貸に出す」「空き家として所有する」「単身赴任で家族が住み続ける」という4つの選択肢があります。

ただし、どの方法が最適かは、転勤期間や将来戻る可能性、住宅ローンの残債、現在の不動産相場などによって異なります。

この記事では、転勤が決まったときに知っておきたい持ち家の4つの選択肢をはじめ、売る・貸すを判断する5つの基準、具体的な売却手順や注意点を、不動産の専門的な視点からわかりやすく解説します。

大切なマイホームだからこそ、焦って決断するのではなく、ご家族の将来と家計の両面から納得できる選択を考えていきましょう。

転勤が決まったら持ち家はどうする?4つの選択肢

転勤が決まった場合、持ち家の扱いには大きく分けて4つの選択肢があります。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、まずは特徴を理解することが大切です。

1. 売却する

今後その地域に戻る予定がない場合や、転勤先で新たな住宅の購入を考えている場合は、売却が有力な選択肢になります。

売却するメリット

  • 住宅ローンを完済できれば、毎月の返済負担をなくせる
  • 固定資産税や建物の維持管理費の負担がなくなる
  • 売却資金を転勤先での住宅購入や新生活に活用できる
  • 空き家の管理や老朽化を心配する必要がなくなる

一方で、売却価格が住宅ローン残債を下回る場合は、差額を自己資金などで補う必要があります。

また、一度売却すると、元の家に戻ることはできません。

不動産会社からのアドバイス

売却するか迷っている段階でも、まずは現在の査定価格を確認することをおすすめします。

「いくらで売れる可能性があるのか」を知ることで、住宅ローンの残債と比較でき、今後の選択肢を具体的に検討できます。

2. 賃貸に出す

将来的に戻ってくる可能性がある場合は、転勤期間中だけ持ち家を賃貸に出す方法もあります。

家賃収入を住宅ローンの返済や維持費に充てられる点がメリットです。

ただし、借主が見つからない空室期間は家賃収入が得られません。

また、設備の修繕費や管理委託費、退去後の原状回復費なども考慮する必要があります。

住宅ローン返済中の場合は、契約内容によって賃貸利用が制限されることもあるため、必ず事前に金融機関へ確認しましょう。

3. 空き家のまま所有する

転勤期間が短く、数年以内に戻る予定がある場合は、空き家として所有し続ける方法も考えられます。

自宅を手放さずに済み、帰任後すぐに住めることがメリットです。

ただし、人が住まない住宅は換気不足や雨漏りなどの異常に気づきにくく、建物の劣化が進むおそれがあります。

住宅ローンの返済に加え、固定資産税、火災保険料、庭木の手入れなどの維持費も発生します。

長期間不在にする場合は、定期的な見回りや空き家管理サービスの利用を検討しましょう。

4. 単身赴任で家族が住み続ける

お子さまの転校を避けたい場合や、配偶者の仕事の都合などから、家族が持ち家に住み続けるという選択肢もあります。

生活環境を大きく変えずに済む一方で、単身赴任先の家賃や生活費、帰省費用など、二重生活による支出が増える可能性があります。

勤務先の住宅手当や単身赴任手当を確認し、家計全体で無理がないか検討することが大切です。

4つの選択肢の比較

転勤時の持ち家について、4つの選択肢のメリットと主な注意点を整理すると、次のようになります。

  • 売却する:維持費や管理負担を解消できる一方、売却価格と住宅ローン残債の確認が必要です。
  • 賃貸に出す:家賃収入を得られる一方、空室リスクや修繕費、借主との契約に注意が必要です。
  • 空き家で所有する:帰任後に住みやすい一方、維持費や建物管理の負担が続きます。
  • 家族が住み続ける:家族の生活環境を維持できる一方、二重生活による費用負担が発生する可能性があります。

転勤時に「売る」か「貸す」かを判断する5つの基準

転勤時に持ち家を売るべきか、貸すべきか。

判断に迷ったときは、次の5つのポイントを整理してみましょう。

1. 転勤先から戻る可能性があるか

最初に考えたいのは、将来的に元の家へ戻る可能性です。

例えば、2〜3年程度で帰任する予定が明確な場合は、賃貸や空き家として保有する方法が考えられます。

一方、転勤期間が未定の場合や、今後も転勤が続く可能性が高い場合は、売却を検討する価値があります。

ただし、転勤期間が決まっていても、必ず予定どおり戻れるとは限りません。

勤務先の異動方針やお子さまの進学なども含め、5年後、10年後の暮らしをイメージして考えることが大切です。

2. 住宅ローンの契約内容に違反しないか

住宅ローンは、原則として借入者本人や家族が居住する住宅を対象としています。

そのため、住宅ローン返済中の家を無断で賃貸に出すと、契約違反となるおそれがあります。

ただし、転勤などのやむを得ない事情による一時的な賃貸については、条件付きで認められるケースもあります。

例えば、住宅金融支援機構の「フラット35」では、転勤などで一時的に居住できなくなった場合、所定の手続きを行うことで、住宅ローンを継続しながら賃貸できる場合があります。

対応は金融機関やローン商品によって異なるため、賃貸を検討する段階で必ず借入先に相談しましょう。

3. 家賃収入でローン・維持費をまかなえるか

賃貸に出す場合は、家賃収入だけでなく、実際に手元に残る金額を確認する必要があります。

例えば、毎月の家賃が12万円だった場合でも、その全額が利益になるわけではありません。

家賃収入が月12万円の場合の収支例

  • 家賃収入:月120,000円
  • 住宅ローン返済:月80,000円
  • 管理委託費:月6,000円
  • 固定資産税などの月額換算:月10,000円
  • 修繕費の積立相当額:月10,000円

このケースでは、毎月の手元資金は約14,000円です。

さらに、入居者が退去して空室になれば、家賃収入がなくなる一方でローン返済などは続きます。

なお、この計算はあくまで一例です。実際には募集費用、保険料、原状回復費、税金なども考慮する必要があります。

「家賃がローン返済額を上回るから大丈夫」と判断せず、空室期間も含めた収支計画を立てることが重要です。

4. 築年数から見た売却相場のタイミング

持ち家の売却価格は、築年数だけでなく、立地や建物の状態、周辺の取引状況などによって変わります。

一般的に建物は築年数が経過するにつれて評価が下がりやすいため、将来的に売却する予定があるなら、早めに価格を確認しておくことが大切です。

特に、築浅の住宅や交通利便性の高いエリアにある物件は、一定の購入需要が期待できる場合があります。

広島市や安芸郡、廿日市市、東広島市などでも、エリアによって不動産の需要や価格動向は異なります。

現在の売却査定価格と賃貸に出した場合の想定家賃を比較することで、より具体的に判断できます。

5. 3,000万円特別控除が使える期限

マイホームを売却して利益が出た場合、一定の要件を満たすと、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

これは「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」と呼ばれる制度です。

転勤によって住まなくなった住宅でも、原則として、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すれば、適用対象となる可能性があります。

例えば、2026年4月に転勤で退去した場合、原則として2029年12月31日までの売却が期限の目安です。

ただし、親族間売買などの対象外となる取引や、ほかの税制優遇との併用制限もあります。

特に、転勤先で新たな住宅を購入する場合は、住宅ローン控除との関係にも注意が必要です。

また、建物を取り壊した場合などには別の要件が関係することがあります。

税制の適用要件は個別の状況によって異なるため、売却前に税務署や税理士へ確認しましょう。

転勤を理由に家を売却する手順

転勤による売却では、通常の不動産売却に加えて、引っ越しや新生活の準備も必要です。

限られた時間の中で慌てないよう、次の手順で進めていきましょう。

STEP1. 住宅ローン残債と売却相場を確認する

まずは、住宅ローンの残高と現在の売却相場を確認します。

住宅ローンの残高は、返済予定表や金融機関のWebサービスなどで確認できます。

例えば、住宅ローン残債が2,500万円、売却見込み価格が3,000万円の場合、単純計算では500万円の差があります。

ただし、実際には仲介手数料や登記費用などの売却諸費用がかかるため、500万円すべてが手元に残るわけではありません。

反対に、売却価格がローン残債を下回る場合は、売却時に不足額を補えるか検討する必要があります。

STEP2. 不動産会社に査定を依頼する

次に、不動産会社へ売却査定を依頼します。

査定には、物件情報や周辺相場から概算価格を算出する「机上査定」と、実際に現地を確認する「訪問査定」があります。

  • 机上査定:物件の所在地や築年数、周辺の取引事例などをもとに、おおよその売却価格を算出する方法です。
  • 訪問査定:不動産会社の担当者が現地を訪問し、建物の状態や設備、周辺環境なども確認して価格を算出する方法です。

転勤が決まったばかりで売却を迷っている場合は、まず机上査定で価格の目安を把握する方法もおすすめです。

具体的に売却を進める場合は、建物の状態や周辺環境などを確認する訪問査定が役立ちます。

査定額だけでなく、その価格になった根拠や、どのくらいの期間で売却できそうかも確認しましょう。

STEP3. 売却方法(仲介・買取)を決める

不動産の売却方法には、主に「仲介」と「買取」があります。

仲介による売却

不動産会社が購入希望者を探す方法です。市場で広く買主を募集できるため、価格面を重視したい方に向いています。

ただし、購入希望者が見つかるまでの期間は確約されません。

不動産会社による買取

不動産会社などが直接物件を買い取る方法です。条件が合えば、仲介より短期間で売却できる可能性があります。

一方、買取価格は一般的に仲介での売却価格より低くなる傾向があります。

転勤までの期間が短い場合は、仲介と買取の両方を比較してみるとよいでしょう。

STEP4. 転勤日から逆算してスケジュールを組む

不動産の売却では、査定から引き渡しまで一定の時間が必要です。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 不動産会社に査定を依頼する
  2. 売却価格・売却方法を決める
  3. 媒介契約を結び、販売活動を開始する
  4. 購入希望者と条件を調整する
  5. 売買契約を締結する
  6. 引っ越し・住宅ローン完済手続き・引き渡しを行う

仲介では売却完了まで数か月かかることもありますが、物件や市場の状況によって期間は大きく変わります。

転勤まで時間がない場合でも、先に家族が転居し、空き家になった状態で販売活動を続ける方法があります。

ただし、その間の維持費や管理方法についても事前に計画しておきましょう。

転勤で家を売る・貸す際の注意点

持ち家を売却・賃貸する際には、契約や税金に関する注意点があります。

後悔しないためにも、次の3点は必ず確認しておきましょう。

1. 転勤までに売れなかった場合の対処法

転勤までに買主が見つからない場合でも、必ずしも売却を諦める必要はありません。

転勤後も販売活動を続けたり、売出価格を見直したりする方法があります。

また、早期売却を優先する場合は、不動産会社による買取を検討することもできます。

転勤後に売却活動を続ける場合は、室内の管理や内覧への対応方法、契約手続きなどについて、不動産会社と事前に相談しておくと安心です。

2. 賃貸に出すと住宅ローン控除が使えなくなる場合がある

住宅ローン控除は、原則として対象となる住宅に居住していることが要件です。

そのため、転勤に伴い家族全員が転居して住宅を賃貸に出した場合、居住していない期間は基本的に住宅ローン控除を受けられません。

ただし、転勤などのやむを得ない事情で転居した後、再び住み始めた場合は、一定の手続きと要件を満たすことで、残りの控除期間について再適用が認められることがあります。

また、単身赴任で家族が引き続き住む場合も、条件によっては控除を継続できる可能性があります。

転勤前の届出が必要となるケースもあるため、事前に税務署へ確認しておきましょう。

3. 借主が決まると簡単には戻れない

将来、自宅に戻る予定がある場合は、賃貸借契約の種類にも注意が必要です。

通常の「普通借家契約」は借主の権利が法律で保護されており、貸主の都合だけで簡単に退去を求めることはできません。

一方、「定期借家契約」は、定めた契約期間が満了すると、原則として契約が終了する仕組みです。

ただし、定期借家契約にも事前説明や期間満了時の通知など、法律上のルールがあります。

「転勤期間だけ貸して、帰任後は自分たちが住みたい」という場合は、契約方法も含めて不動産会社に相談することをおすすめします。

まとめ|転勤で持ち家をどうするか迷ったら、まずは現在の価値を知ることから

転勤が決まったとき、持ち家をどうするかに唯一の正解はありません。

売却する、賃貸に出す、空き家として所有する、家族が住み続ける。それぞれにメリットと注意点があります。

大切なのは、転勤期間や将来の生活設計、住宅ローンの状況、現在の不動産価値を整理し、ご家族に合った方法を選ぶことです。

特に、次の2つを把握することが、判断の第一歩になります。

  • 売却した場合、住宅ローンや諸費用を差し引いていくら手元に残るのか
  • 賃貸に出した場合、どのくらいの家賃収入が見込めるのか

マエダハウジング不動産では、広島市・安芸郡・廿日市市・東広島市など、地域の不動産事情を踏まえた売却・活用のご相談を承っています。

「まだ売るか決めていない」「とりあえず今の家の価値を知りたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。

大切なマイホームだからこそ、ご家族のこれからの暮らしを見据えて、一緒に最適な方法を考えていきましょう。

転勤に伴う持ち家のお悩みは、マエダハウジング不動産へ。

【無料売却査定はこちら】

【無料個別相談・来店予約はこちら】