NO.42 サスティナブルと中古住宅+リノベーション

突然ですがサスティナブルをいう言葉を聞いたことはありませんか? 聞いたことはあるけど、よく意味は分からないという方もいるでしょう。サスティナブルとは、「持続可能な」という意味です。特に地球の自然環境の維持に役立つ事業や開発、自然環境に配慮した行動を表現する際によく聞くようになった言葉です。

サスティナブルという言葉は「持続可能な(sustainable)」という意味であり、その後に続く「開発(Development)」の意味も含んで用いられています。
サスティナブルという言葉が使われ始めたのは、1987年国連の「環境と開発に関する委員会」の報告書であり、その後2015年に国連サミットで「持続可能な開発のためのアジェンダ」が採択されて広まりました。その中心である「Sustainable Development Goals」=「SDG‘s」つまり、「持続可能な開発目標」がサスティナブルの言葉の背景にあります。サスティナブルという言葉は、人々の活動は自然環境が持続可能で人類社会が持続可能な発展をするようなものでなければならないという意味を持っています。

SDGsとは、SustainableDevelopmentGoalsの頭の文字を合わせた言葉で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。
2000年から2015年までに設定されていたMDGs (Millennium Development Goals)の成果を一歩進め、残された課題を解決するために設定された後任目標で、M(Millennium)からS(Sustainable)を全面に押し出し、2016年から2030年の15年間で達成するべき17の目標と169のターゲットから構成されています。
「地球上の誰一人取り残さない」という強い意志のもと、地球を保護しながら、あらゆる貧困を解消し、すべての人が平和と豊かさを得ることのできる社会を目指しています。この意思表示の言葉は非常に心にぐっときますね。

これまでの日本の住宅事情を振り返ると、あまりサスティナブルとは言えない側面もありました。ビルや住宅を建て、古くなったら取り壊してまた建て直す “スクラップ・アンド・ビルド” が、多くの資源やエネルギーを消費してきたからです。中古住宅×リノベーションのサービスは、既存の建物や設備を活かすことで環境負荷の抑止に大きく貢献できる選択肢のひとつと言えます。またリノベーションの内容もサスティナブルである取り組みが可能です。例えば・・・

・省CO2、節電

・再生可能エネルギー(太陽光や風力、バイオマス、地熱などの利用)

・エコマテリアル(二酸化炭素排出や環境負荷が少ないリサイクル材などの利用)

・ヒートアイランド抑制(外構、屋上、壁面の緑化、保水床、散水、打水など)

・自然・歴史・文化への配慮(景観や歴史、文化、地域コミュニティなどへの配慮)

・長寿性(建物の寿命や可変性、拡張性、収納性など)

・安全性(防犯面や事故の防止、地震安全、火災安全など)

・健康性

・快適性(温熱環境や光環境、音環境、においなど)

サスティナブルな建築は多くの建物に取り入れられており、サスティナブル建築の考え方は、地球環境や地域環境を維持したまま、より良い暮らしが持続できる建物を建築することを目指しています。
しかし、このサスティナブル建築の考え方は、公共の建物だけに取り入れるものではなく、最近では、サスティナブル建築が住宅にも取り入れられるようになってきています。つまり、私たち一人一人がサスティナブルを意識して住まいづくりをすることによって、未来の世代に豊かで平和な地球を残すことができるということです。
ぜひ、この機会に中古住宅+リノベーションを通じて、サスティナブルの考え方を反映できる住まいづくりを検討して見てはいかがでしょうか。