中古住宅の売却で起きやすいトラブル4選
原因や未然に防ぐ方法を解説
中古住宅の売却を検討している方にとって、スムーズな取引は理想ですが、実際にはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。特に築年数が経った中古住宅では、建物の状態や契約内容の認識のズレから、思わぬ問題に発展することも少なくありません。
本記事では、中古住宅の売却で起きやすいトラブルとその原因、そして事前にできる対策について詳しく解説します。
■中古住宅の売却で起きやすいトラブルとは
よくあるトラブル①:雨漏り・シロアリなどの隠れた瑕疵(かし)
中古住宅の売却で特に多いのが、「売却後に発覚する不具合」です。
雨漏り、シロアリ被害、基礎のひび割れなどは、見た目ではわかりにくく、売主も気づいていないケースがあります。しかし、引き渡し後に発見されると、「契約不適合責任」として売主が補修費用を求められることもあります。
よくあるトラブル②:境界線や越境の問題
隣地との境界が曖昧なまま売却を進めてしまい、後から「塀が越境している」「樹木の枝が隣にかかっていた」などとトラブルになることもあります。特に相続で受け継いだ土地や古い住宅に多く見られる問題です。
よくあるトラブル③:買主との認識のずれ
「設備はそのまま使えると思っていた」「引き渡し時に残すと言われていた家具がない」など、買主と売主の間で認識の違いによるトラブルが生じるケースもあります。
よくあるトラブル④:契約後のキャンセルや価格交渉
契約後に買主から「住宅ローンが通らなかった」「追加の修繕が必要なので価格を下げてほしい」といった申し出があり、トラブルになることもあります。
トラブルを避けるには信頼できる不動産会社のサポートが不可欠です。中古住宅の売却は、築年数や物件の状態によって状況が大きく異なるため、自己判断だけではリスクを避けきれません。経験豊富な不動産会社に相談し、事前の調査や書類の準備を行うことで、売却後のトラブルを最小限に抑えることが可能です。
■中古住宅の売却でなぜトラブルが起きるのか
中古住宅の売却においてトラブルが起きる主な原因は、大きく分けて以下の5つです。
1.情報の非対称性(知識や情報の差)
売主はその住宅に長く住んでいたために“当たり前”と感じていることでも、買主にとっては「不具合」や「不明点」に映ることがあります。 また、買主は建物の構造や法的な知識が乏しい場合が多く、説明が不十分だと誤解を招きます。
2.物件の状態が見た目では判断しづらい
中古住宅は経年劣化しているため、表面上はきれいでも、内部で問題が進行していることがあります(例:雨漏り、配管の腐食など) 売主が気づかないまま売却し、後から発覚して買主と揉めることがあります。
3.曖昧な取り決めや書面の不備
「言った・言わない」のトラブルは、不動産売買では非常に多いです。 特に付帯設備(エアコン・照明・家具など)の有無、引き渡し時期、修繕の範囲などを口頭だけで決めてしまうと、後から認識の違いが表面化します。
4.契約内容や法律に対する理解不足
特に個人売主の場合、「契約不適合責任」や「ローン特約」などの重要事項を正しく理解していないことが多く、不用意な契約をしてしまうことで後のトラブルにつながります。
5.不動産会社のサポート不足・経験不足
仲介を依頼した不動産会社が、調査や説明、書類作成などを適切に行っていないケースもあります。 信頼性の低い業者に依頼したことで、確認漏れや説明不足が生じ、売主・買主の両方に不利益が発生します。
■中古住宅の売却トラブルを未然に防ぐ方法
先述のような中古住宅の売却トラブルは、いずれも事前の準備と書面での明確化により未然に防ぐことが可能です。以下に、効果的な対策をご紹介します。
対策①:ホームインスペクション(住宅診断)の実施
第三者による住宅診断を行い、構造や設備に不具合がないか事前にチェックします。
万が一問題が見つかった場合は、事前に修繕するか買主に開示しておくことで、契約後の責任を回避できます。
対策②:境界確定測量の実施
隣地との境界を明確にするため、土地家屋調査士による「境界確定測量」を行います。
図面や境界杭がない物件では特に重要で、これにより越境リスクや隣地トラブルを未然に防げます。
対策③:付帯設備表・物件状況報告書の活用
どの設備を残すのか、修繕歴があるかなどを、専用の書類で明確に記載します。
これにより、口頭の説明に頼らず、買主との認識を正確にすり合わせることができます。
対策④:契約条項の明文化と買主の事前審査確認
契約書には「ローン特約」や「契約解除の条件」などを明確に記載し、買主のローン審査状況も事前に確認します。 契約後の不当な値引き交渉や一方的なキャンセルを防ぐ効果があります。
対策⑤:引き渡し内容のチェックリスト作成
残置物の有無や清掃範囲などを含めた「引き渡しチェックリスト」を作成し、売主・買主双方で確認・署名を行います。 細かな点のトラブルを防ぐとともに、安心して引き渡しを迎えられます。
■中古住宅の売却に関するご相談はマエダハウジング不動産へ
中古住宅の売却では、「契約後に不具合が見つかる」「境界線でもめる」「設備の引き渡しでトラブルになる」など、さまざまな問題が起こり得ます。 こうしたトラブルは、事前の対策と正しい知識で防ぐことができます。
当社では、広島エリアで多数の中古住宅売却実績があり、トラブル回避のサポートも万全です。まずはお気軽にお問い合わせください。